人々は動き続けているのに、それまで聞こえていた音が急に消える。映画では、音の不在そのものが強い印象を残すことがあります。まずは、何が聞こえなくなったのかを具体的に捉えてみましょう。
全部の音か、一部の音か
音楽だけが止まったのか、声や環境音も遠のいたのかを分けて書きます。小さな息づかいだけ残るなら、それも大切な観察です。実際には聞こえていた音まで、印象だけで「完全な無音」と呼ばないようにします。字幕に音の説明がある場合も、自分が聞いた印象とは分けて記します。
前後の視点を確かめる
音が変わる直前、誰の顔や動作が映っていたでしょうか。人物の体験と結びつくように感じた場合も、作品が明言していることと自分の解釈を分けて残します。音の演出を、現実の医学的な状態の説明として扱う必要はありません。
意図した表現なのか再生の不具合なのか分からないときは、同じ箇所を確認できる環境で確かめます。音が戻るまで急に音量を上げず、通常の聞き方で前後を比べましょう。
最後に、音が戻った瞬間に何へ注意が向いたかを書き添えます。不在の部分だけでなく、再び聞こえ始めた音まで含めると、その場面の変化を短い感想でも伝えやすくなります。

