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鳥取県米子市淀江町の梨農家に生まれる。
大学卒業後、神奈川県で中学校の教員になるも、父の死去により、27歳のときにUターン。
しばらくは、「なんで帰ってきちゃったんだろう」と、思い悩み、酒におぼれる(?)日々を過ごす。
その後結婚し、長男が生まれた頃から、小説の執筆を開始。また米子北高等学校に国語科の講師として10年間勤務。
2000年、「ブロックはうす」で第16回早稲田文学新人賞を受賞。
その後もほそぼそと小説を書き続けるも、なかなか日の目を見ず、もちろん金にもならず…
2005年、市民シネマの原作に『梨の花は春の雪』が選ばれる。
撮影と平行して小説『梨の花は春の雪』として執筆し初の出版にいたる。
2006年度米子市文化奨励賞受賞
2006年よりNHK文化センター米子教室で、「小説・エッセイ入門」を開講中。
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原作者からのメッセージ
「梨の花は春の雪」
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この作品の内容とそこに込めた思いなどを、おもに原作小説にそって、紹介します。
物語は、米子空港に着陸しようとする飛行機の機内から始まります。主人公は、門脇響子。
父が脳梗塞に倒れたため、帰郷した夫・晃弘のあとを追って、娘の玲奈とともに、米子に移り住む決心をしたのです。
やりがいを感じていたフードライターの仕事や、好きだった東京を捨てての、移住でした。不安とためらいが交錯します。
あんのじょう、半身不随となった義父は心を開いてくれず、娘は学校になじめない様子、夫は新しい仕事に忙しい。加えて、降り続く雪、重くどんよりとした空。
挫折感と絶望が、響子を襲います。
そんな響子の支えとなってくれるのが、晃弘の幼なじみ・林田伸幸です。
伸幸は、寂れていく村の現状を何とかしたいと、市会議員に立候補を考えている青年。ちょっと突拍子もないキャラクターですが、響子も、しだいに頼りにするようになります。
そんなとき、義父が作れなくなった梨の木を、切ってしまうという話が...。
偶然見つけた、亡き義母の日記を読んだ響子は、自分が梨を作ろうと決意します。
馴れない農作業に悪戦苦闘しながらも、義父に負けない「世界一の梨」を作ることが、響子の新しい夢となっていくのです。
こうしたメインストーリーの脇で、梨のワインを作ってレストランを開こうと奮闘する夫や、伸幸の農業や地域に対する思い、立ち直っていく娘・玲奈の姿が描かれます。
この作品に込めたのは、「再生」というテーマです。
主人公・響子の、家族の、地域の再生の、物語です。
一人の人間は、小さく、弱い存在ですが、心を開いて向かえば、かならず誰かが支えてくれる。次の希望をみいだすことができる。
そして、そうした人と人とのつながりが、地域を元気にしていくんじゃないか…
そんな思いで書きました。
また、亡くなった義母の日記が、響子を動かしていくという意味では、「死」はけっして終わりではない、というメッセージも込めています。
「死」と「再生」--それを象徴するのが、「雪」と「梨の花」です。
二十世紀梨は、鳥取県を代表する農産物です。誕生から100年。ここに至るまでには、粘り強く、地道な努力がありました。「食」と「農」について、もう一度考えてみてもらいたい。そんな思いもあります。
映画では、おもな季節が、夏から秋にかけてです(もちろん梨の花のシーンはあります!)。冒頭のシーンも、空港ではなく駅です。
また、原作小説にはない人物が登場したり、その逆もあります。作品のテイストも、きっと少し異なるでしょう。
小説と映画は、ジャンルがちがうことを、私も土屋監督もよく分かっているので、「お互いに、いいものを作りましょう」と約束しました(小説がそうなっているか、不安ではありますが)。
原作小説と映画、どちらも楽しんでいただけたら!
私も、映画の完成がとっても楽しみです。
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